のるまで るこう

み み

暑い夏の季節がやってきますな今日この頃

ミカンやオレンジなどカンキツ類の起源と歴史


ミカンに代表される柑橘(カンキツ)類の起源(ルーツ)と歴史を学びました。ミカン、ブンタン、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ユズについて紹介しています。ミカンとオレンジの違いに興味津々でございます。

寒い冬の日は炬燵(こたつ)とミカンが恋しくなります。こたつもミカンも日本の風物詩ですね。ナイフを使わずに手軽に皮をむいて食べることができるミカンですが、同じカンキツ類の仲間として、オレンジやグレープフルーツなどが知られています。ミカンとオレンジの違いとは何か。その起源(ルーツ)や歴史を探りました。

蜜柑の起源と歴史
[ Located in : 歴史と起源 2017年1月 ]
[ Camera : Nikon D700 ]
[ Lens : Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition) ]

カンキツ類の誕生と原生地

柑橘(カンキツ)類が地球上にその姿を表したのは、今から2000万年から3000万年前と推定されています。2000万年から3000万年前というと、日本海が生まれて日本列島がユーラシア大陸から分離した頃に当てはまります。

一般的にカンキツ類といえば、ミカン、オレンジ、グレープフルーツ、レモンなどを思い浮かべることができます。生物学上の分類では、カンキツ属、キンカン属、カラタチ属の3種が、カンキツ類に含まれる属として定義されています。(定義の方法は他にもあるそうです)

カンキツ属の原産地として、インド東北部のアッサム地方からヒマラヤ山脈にかけての一帯が知られています。また、キンカン属は中国南部、カラタチ属は揚子江の上流付近が原生地と考えられています。

2000万年から3000万年前に誕生したカンキツ類は、これらの原生地から、気象条件などの自然界の流れを経て、また人為的に、世界中に広まっていきます。

カンキツ類が人の手によって育てられるようになったのは、アッサム地方周辺が始まりであって、今のミカンやブンタンの先祖となる品種が中心となって栽培されていたと考えられています。

カンキツ類の日本への伝播

ミカンやオレンジ、グレープフルーツなどカンキツ類を代表する果物のルーツと日本への伝わり方を紹介します。少し長いので、最初に大まかに説明します。


ミカンは、中国を通って東向きに伝わり日本に到達しました。

ブンタンは、中国からタイやマレーシアを経由して日本に到達しました。

オレンジは、ブンタンとミカンがかけ合わされてオレンジになりました。中国から東向きに伝わって日本に到達したグループと、中国から西向きに伝わってアメリカを経由して日本に到達したグループがあります。

グレープフルーツは、西向きに伝わったブンタンとオレンジが、西インド諸島付近でかけ合わされてグレープフルーツになりました。西インド諸島で生まれたグレープフルーツはアメリカを経由して日本に到達しました。

レモンは、中国から西方向に伝わってアメリカを経由して日本に到達しました。

カンキツ類の伝播の様子
[ Located in : カンキツ類の伝播 2017年1月 ]
[ Camera : Nikon D700 ]
[ Lens : Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition) ]

と、まぁこんな感じになります。オレンジやレモンはお隣の国から西向きにシルクロードを通って、世界を一周して日本に伝わった果物なんです。途中でグレープフルーツという発明も加わりました。ロマンにあふれていますね。


それでは、詳細を紹介します。カンキツ類の伝来の時代と現代では、世界の国境や日本の県境など異なる部分もありますので、地名は大まかな地域を指示している程度にお考え頂けると幸いです。

ミカン

アッサム地方から中国に広まったミカンは、中国で栽培が行われて、中国系ミカンに発展します。後に日本に伝えられて、これがキシュウミカンやウンシュウミカン(よく見かけるミカンのこと)の先祖となりました。

ブンタン

アッサム地方からタイやマレーシアに運ばれた種類が発展し、ブンタンが生まれました。日本には、室町時代に、東南アジア諸国から多くの種類のブンタンが伝えられたと言われています。

ブンタンって聞きなれない名前でしたが、ボンタンアメというお菓子のあのボンタンのことだそうです。今度スーパーで探してみようと思います。

オレンジ

世界のカンキツ類生産の70%を占めるスイートオレンジ(よくみるオレンジのこと)は、アッサム地方から中国の雲南地方にいたる地域で、ブンタンとミカンがかけ合わされて生まれたと考えられています。

グレープフルーツ

ヨーロッパ諸国を経由して西インド諸島に伝えられたブンタンとオレンジがグレープフルーツ誕生のルーツとなりました。

レモン

インドが原生のシトロン(クエン酸の原料)や、ヒマラヤが原生のレモンは、古い時代に中国に伝わったものの広範囲で栽培されることはありませんでした。中近東地域を経てヨーロッパに伝えられて、産業として大きな発展を遂げることになります。

カンキツ類の起源と歴史

ここからは、代表的なカンキツ類について詳細をほんわかと紹介していきます。


ミカン

※ウンシュウミカンについて新たな発見があったようです。 このような 研究発表が農研機構からありました。新たな発見は、世界をますます楽しくします。

日本においてミカンとして一般的に食べられているものは、ウンシュウミカンという品種です。

中国沿岸地域のカンキツ属の産地から九州に渡来した品種がルーツとなります。ウンシュウという呼び名は、中国の温州地域がおいしいミカンの産地として有名だったことに由来しています。

古くから貿易船の寄港地として栄えていた鹿児島県出水郡の長島がウンシュウミカン発祥の地とされていて、その発祥は戦国時代から室町時代にさかのぼるのではないかと言われています。西暦で数えると約1300年から1500年頃ですね。江戸時代には、九州で栽培が行われていました。

ウンシュウミカンには、鹿児島県が原産地となってから、福岡を経由して、そこから日本各地に広まった種類と、長崎に伝わってそこから日本各地に広がった種類の2種類があるそうです。同じ鹿児島の長島が原産地でも、福岡に伝わるのか、長崎に伝わるのかで、種類に差が生じるところが面白いですね。

その後、全国的にミカンが栽培されるようになったのは明治以降のことです。戦中戦後に生産量の停滞があったものの、政府による政策もあって、1950年代後半からは急激なミカン増殖ブームがありました。その結果として、1975年には、生産量366万トンと、ミカン栽培のピークを迎えたそうです。

その後は、生産過剰が原因となる価格の暴落や、消費者のミカン離れなどの影響があって、ミカンの栽培量は減少しています。現在(2008年の資料)では、ピーク時の1/3ほどの生産量となっています。ちなみに、生産量第1位の県は1974年までが静岡県で、それ以降は愛媛県となっています。

ブンタン

ブンタンの原産地はマレー半島からインドネシアと考えられています。2500年前に中国に伝わって、3世紀には中国で栽培されていました。

12世紀後半にヨーロッパに伝えられ、室町時代になってからポルトガル人の来航によって日本に伝わりました。17世紀には長崎県や熊本県、18世紀には鹿児島県などで、庭先の果物として栽培されていたようです。

現在は、高知県の生産量が全国生産量の80%を占めていますが、昭和の初めに鹿児島県から導入されて栽培がはじまり、1949年に東京市場への出荷が始まって、栽培面積が急増しました。

オレンジ

世界のカンキツ類生産の70%を占めるスイートオレンジ(よくみるオレンジのこと)は、インド東北部のアッサム地方から中国南部の雲南地方にいたる地域で、ブンタンとミカンの交雑によって誕生しました。

中国では栽培の歴史が2000年以上あるそうで、栽培適地である広東地域を中心に優良な品種群が生み出されました。

一方で、原産地から西の中近東地域にも古い時代に伝わっています。ヨーロッパの地中海地域には、ローマ時代から15世紀にかけて中近東地域から伝わりました。ローマ時代が紀元前も含むのかどうか、資料に記載がなくて、気になるところでした。

16世紀初頭に、中国で生み出された優良品種をポルトガル人が導入してからは、ヨーロッパでの栽培が急速に広まって、地中海品種群が形成されました。その後、優良な地中海品種がブラジルやアメリカ合衆国に導入されて、ワシントンネーブルやバレンシアオレンジが生まれました。

日本には、中国で育った品種が室町時代末期には伝わっていたそうで、鹿児島や熊本で栽培が行われていました。明治時代になってアメリカからワシントンネーブルなどが輸入されるようになってから、各地で本格的に栽培が行われるようになりました。

グレープフルーツ

グレープフルーツが日本に入ってきたのは明治以降のお話であります。

16世紀になってアメリカ大陸にオレンジが伝わり、17世紀になって西インド諸島にブンタンが伝わったとされています。グレープフルーツはブンタンとスイートオレンジを掛け合わせた雑種と考えられていて、18世紀中頃に西インド諸島で誕生しました。19世紀に入ってから、フロリダで栽培が広がり、突然変異などで優良品種が出現しました。

果実の表面が淡い黄色で、果肉が白黄色のダンカンという品種から、果実の表面は同じ淡い黄色で、果肉がピンク色のトンプソンが誕生しました。

レモン

レモンは、ヒマラヤ東部が原産地と考えれらています。10世紀頃に中国へ伝わりましたが、東アジア地域には大きく広まることはありませんでした。

11世紀から12世紀頃に中近東地域を経て、ヨーロッパの地中海地域に伝わりました。15世紀頃から栽培が盛んになり、イタリアとスペインで産地が形成されます。

その後、1500年頃にコロンブスによってハイチに伝えられ、アメリカに広まることによって、カリフォルニアが世界最大の産地となりました。

日本に届くのは明治になってからで、アメリカから輸入されました。広島や愛媛などの温暖で降雨量が少ない地域を中心として栽培されています。

ユズ

中国では栽培の歴史が4000年以上あるそうで、揚子江上流地域が原産地とされています。日本に伝わった正確な時期は不明ですが、カンキツ類の中では、栽培の歴史が古く、奈良時代には既に生活になじみ深いものであったそうです。

1970年ころから高知県の山間地で本格的な栽培が始まって、現在の主産地となっています。ユズをルーツとするカンキツ類として、スダチやカボスなどが日本で誕生しています。


おわりに

おぼろげながらカンキツ類の起源と歴史の全体像が見えてました。ミカンを食べようかオレンジを食べようか、迷ったときは地球儀を1周させて決めると、その歴史に思いをはせることができるかもしれません。

カンキツ類の起源をたどっているうちに、ローマ帝国の話が出てきたり、アメリカ大陸発見の話が出てきたり、世界史をもう一度学びました。日本史と世界史の時代の関係を相互に見ることができたというか?人の手によって改良がおこなわれた品種でしたので、起源をたどるということは、人間の歴史を学ぶということにもつながっていました。楽しかったです。

もしかしたら、「なんか違うなー」っていうところが見つかるかもしれません。大いに見つかるかもしれません。特に西暦と世紀の表記が混在していたり、〇〇時代を西暦に換算しているところなど、誤記があるかもしれません。ご了承ください。

参考文献

この本を読みました。隅から隅まで果物のことだらけでございます。お隣の国、中国南部が原産のオレンジが地球を1週して日本に伝来していただなんて、ロマンにあふれるお話です。


カンキツ類の起源と伝播
[ Located in : 完! 2017年1月 ]
[ Camera : Nikon D700 ]
[ Lens : Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition) ]

プライバシーポリシーと広告について